地震耳症状と医学的診断名   

地震耳症状の医学的分類を調べてみました。するとなんと、それらしい症例が見つかりました。先ず地震耳症状を説明してから、具体的なその症例を紹介します。先ずは一般の耳鳴り解説を紹介します。

家庭の医学大全科 https://health.goo.ne.jp/medical/10B10300

“耳鳴りは、さまざまな病気に伴って起こります。代表的なものは内耳性難聴(ないじせいなんちょう)に伴うもので、突発性難聴、音響外傷、メニエール病などでみられます。しかし、単に加齢に伴って生じたり、あるいは難聴など他の症状をまったく伴わず、耳鳴りが単独で生じることもあります。”

地震耳が上記の分類の中でどれに該当するかを迫られたなら、一番最後の『難聴など他の症状をまったく伴わずに単独で生じる耳鳴り』に該当すると答えます。

具体的な地震耳症状についての説明の前に、Twitterではただの地震耳症状にも関わらずメニエール病と思い込んでいるツイートが時折見受けられますので、メニエール病について少し捕捉させて頂きます。
メニエール病で検索したら最初にヒットした井上耳鼻咽喉科さんの説明からの引用です。
http://inoue-jibika.jp/meniere/index.html

めまいの持続時間は10分程度から数時間程度であることが多く、数秒~数十分程度のきわめて短いめまいが主である場合、メニエール病は否定的です

すぐに診断できる病気なのでしょうか?
めまい=メニエール病と考えがちですが、メニエール病には厳密な診断基準があり、それを基に診断します。それは「難聴、耳鳴り、耳が詰まる感じなどの聴覚症状を伴うめまい発作を反復する」です。ここで一番大切なのは「反復する」という点です。めまい発作や難聴発作が1回起きただけではメニエール病とは診断できません

 

メニエール病は大変おつらい筈です。数時間もめまい発作が続くのです。Wikipediaでは下記の記載があります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%97%85#%E3%83%A1%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4

医師によっては原因のよくわからない(必ずしもメニエール病ではない)めまい患者に安易にメニエール症候群やメニエール病の診断名を与えるものがいることに留意されたい。

日本めまい平衡医学会では、メニエール病の診断名をつけるに当たってはめまい症例に安易にメニエール病の診断を行うことは適当でないとしている[6]

Twitterユーザがメニエール病を自称しておられても症状が深刻ではなさそうな場合は、地震と耳鳴りの関係性に自覚があることを理由として地震耳としてモニタ採用しております。
メニエール病についてはここまで。

では、地震耳の症状を具体的に説明します。これには個人差が必ずありますので、一例とお考えください。ですが、Twitterで検索すると似たような症状を訴えるユーザーがゴロゴロ出てくるのでそれなりの一般性があると思います。

地震耳の症状

■突然の耳鳴り
まさに突然飛んできます。キーン、ピー、ポー、など甲高い金属音が一般的ですが、人によって音は様々です。いつも同じ音ではありません。聞こえる音の大きさ、長さも毎回異なります。大きい時は、周囲の音が全く聞こえなくなります。数十秒で終わることが多く、長くても数分程度が一般的です。稀に、低音や重低音の耳鳴りがするケースがあります。低音の場合は「ボー、ボー」、重低音の場合は「グーオー、グーオー」です。高い音を聞く人が多い印象です。

■持続性の耳鳴り
寝る前など、静かな場所で聞こえる、シーンという音がありますが、あの音がいつもよりも大きく非常に煩く感じるようになります。そうなると音質が、キー、チーとなります。さらに酷くなると、音階がついて、ピロピロリ~ピロピロリ~、みたいなオルゴールや鈴虫的なメロディのようになります。
稀に、ジーなど物凄く大音量化することがあります。一度体験しました。2日ほどして治りました。
私の場合、睡眠妨害にはなりません。理由を理解している為か、よく眠れます。

■突然の耳圧
一般に、突然の耳鳴りの開始時に起こります。吸い込まれる様なキュイーン的な感覚で無音状態となります。エレベータ昇降時や新幹線のトンネル突入時、飛行機離陸後の高度上昇時に起こる耳への圧力と非常に似ています。耳圧が単独で起こることもありますが、一般に耳圧に続いて耳鳴りが生じます。

■いつの間にか耳痛
耳の奥に痛みを感じます。頭痛のようなズキズキではなく、じっくりギューっ、または、キューっと、または、チクチクと刺されているような感覚です。耳鳴りを頻繁に聞く頃に耳痛も起こる印象があります。

■朝起きたら耳詰まり(耳の閉塞感)
音が聞こえにくくなります。中耳へ水が入った様な詰まり感があります。朝だけに限りませんが、Twitterでは朝が多かった印象です。就寝中の耳鳴りや耳圧や耳痛の後遺症だと予想しています。

他のトピックの中で、上記の症状が地震に伴う電磁気現象の何に反応しているのかを考察しています。
突然の耳鳴りと持続性耳鳴りについては対応する地震活動に伴う電磁気現象があることが分かりました。

耳詰まりや耳痛は回復までに時間がかかりますが、それ以外はどれも一時的な症状で直ぐに治まるため、私の場合、直ぐに耳鼻科へ行かなくては!と焦るレベルではありません。因みに私はこれまで毎年の健康診断時の聴力検査で異常が認められたことはありません。

【注意】ご自身の耳鳴りが気掛かりな場合は、必ず耳鼻科を受診してください。(余裕があれば、先生に地震との関係性を聞いてみてください。先生たちも何度も聞かれたらやがて無視できなくなるでしょう。)


耳鳴りの随伴症状

実際のところ、耳鳴りだけではない人が多いです。耳鳴りがする時期に体調不良を訴える人が私を含め非常に多いと言う事実があります。具体的な症状は下記となります。

頭痛、めまい、吐き気、胸痛(胸部圧迫感)、喉の違和感、心臓チクチクや動悸、筋の不随意収縮(ヒクヒク)などなど。

これらは他のトピックで書いている電磁波過敏症の症状と酷似しています。実はこの随伴症状が決め手となって医学的分類を特定することが出来ました。お忘れなく。

無難聴性耳鳴

健康診断時の聴力検査で異常が認められたことがない、しばらく時間が経過すると耳の調子は元に戻るという一過性の症状について、医学的には”無難聴性耳鳴”と呼ばれている様です。病気ではなく治療を必要としないそうです。そこでこの”無難聴性耳鳴”を詳しく調べてみました。

この難聴を伴わない耳鳴り、すなわち無難聴耳鳴りを本気で調べ倒すと、全く難聴ではないわけではなく、難聴があっても検査方法や精度の問題で見つけられなかったケースも少しはあったそうです。ふむふむ。

『いわゆる無難聴性耳鳴(あ る吟は神経性耳鳴)の 臨床的研究』
岩手医科大学耳鼻咽喉科学教室
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka1947/90/3/90_3_362/_pdf

(2)難聴のない耳鳴の耳鳴音色(自覚的表現)は,難聴のある耳鳴のそれとほとんど一致した.
(5)以上の成績から,いわゆる無難性耳鳴の中には難聴がないのではなく,難聴があっても通常の純音オージオメトリーでは見い出すことが出来ない例が少なからずあると結論した,また検査法の限界や,自覚的表現の類似性などを考え合わせると,自記オージオメトリーで難聴が発見出来なかった症例も,より鋭敏な検査法を用いれば発見出来る障害を持っている可能性が高いと考えた.

次に病院のお医者様の文献を紹介します。
この文献で耳鳴りは筋肉性の耳鳴り、血管性の耳鳴り、それ以外の耳鳴り(非音源性耳鳴り)に分類されています。

『音源性耳鳴の自他覚性 と臨床像』
国 立佐賀病院耳鼻咽喉科
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibi1954/30/5/30_837/_pdf

このトピックの最初に紹介している通り、地震耳鳴りの代表的症状は2種類あり、一つは突発的キーンで大きさに幅があり脈動性がなく数分で終わるものと、もう一つは持続性の静かな所で聞こえるシーンが気になるくらいに大音量化するものです。
上の表に当てはめるなら、非音源性のシーンが二つ目の耳鳴りシーンに対応します。一つ目の突発キーンはありません。
よって、臨床事例に基づく判断では血管性耳鳴りでも筋肉性耳鳴りでもありません。
では非音源性耳鳴りとは何でしょうか。文献から抜粋します。

非音源性耳鳴は持続性耳鳴が多く,断続する場合も不随覚性で,自分の意志で耳鳴を調節できない.

確かに、私が自覚する2種類の耳鳴りは自分の意思で調節なんて出来ません。これが出来れば大勢のTwitterユーザーが不快感をツイートすることもありません。
この文献では非音源性耳鳴りの正体に迫る記述はありませんでした。

では、また無難聴性耳鳴の文献を紹介します。
先に紹介した文献では拍動性ではないので血管性耳鳴りではないとことになりましたが、下記では血流との関係が示唆されています。

『無難聴性耳鳴(ストレプトマイシンによる)の研究』
長崎大学医学部耳鼻咽喉科学教室
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka1947/63/5/63_5_1218/_pdf

耳鳴を聴力障害を基準にした分類(永浜)では,無難聴性耳鳴,伝音性耳鳴及び感音性耳鳴とに分けられる.このうちの聴力障害を伴わない耳鳴に就て研究した.
1)無難聴性耳鳴の音色には高音性のものがその大部分を占めている.
5)無難聴性耳鳴を起す原因としては,時間的経過によつて,聴覚組織に退行性変化を与えないような内耳内の機械的刺戟,即ち毛細血管の拡張,迷路圧の上昇等が考えられる.

耳鳴は神経細胞において聴力障害とは別個な変化のために現れているものであることを示唆している.以上のように論じてくると無難聴性耳鳴は,聴覚系の細胞に障害を起さない性質と程度との刺戟のために起つていることが了解される.この刺戟又は障害の性質としては聴覚系組織に退行性変化を起させるものでないことを明らかにしている.従つて,この種の耳鳴は難聴の初期の症候ではない.実際においていかなる種類の刺戟であるかと考えるに,最も考えられ易いのは血管の充血,拡張による刺激,迷路内圧の上昇による蓋膜の圧迫等が考えられる.血管の変化のうちでも,そのために支配閾の組織に栄養障害が起るような性質のものでは矛盾してくると思う.血管の充血もこの場合には鬱血的な性質のものが考えられ易い.そうした鬱血(Stase)をきたす機転としては迷路小血管のSpasmusを考えるのが妥当かと思われる.このことは治療として血管の拡張剤が有効なことからも了解できる.

耳鳴りを突き詰めると血管のお話に辿りつきました。古い文献なので、この考えが現代で支持されているかはさておき、血管からの刺激(血流)が耳鳴りの要因となるとすれば私にとって好都合です。満月の時期は血管が拡張するから医師は手術を控えるという噂があります。そして満月の時期は電磁波が多く放射されますよね。電磁波を血液に浴びせると成分の沈降速度が変化しますし。それらは別のトピックで書いていますが、ここでは、血流が耳鳴りに影響している可能性があるという説の紹介までとします。

そして、ここからがこのトピックの核心部です。
無難聴性耳鳴りの中での分類を試みた文献を紹介します。神経が耳鳴りに影響している可能性が記されています。
その耳鳴りは”頚性耳鳴”と呼ばれています。

『大後頭神経ブロックによる耳鳴の鑑別診断頸性耳鳴の提唱に ついて』
立川共済病院 耳鼻科
https://www.jstage.jst.go.jp/article/audiology1968/16/2/16_2_94/_pdf

著者は頭部外傷後,頑固な頭痛と耳鳴を訴える患者に対して,大後頭神経ブロック(GON-B)を施行したところ,頭痛とともに耳鳴が劇的に消失した症例を経験した。以来耳鳴症例にGON-Bを施行し,かなりの治療成績を得たので第16回日本オージオロジー学会(新潟)2)に発表した。そこでGON-Bは頭頸部外傷の有無にかかわらず,自覚的に頭痛,頭重感,肩こり,首すじのこり,めまい感,眼のチラチラ感かすむ,悪心,嘔気などを随伴し,他覚的に大後頭神経(GON)の走行に沿つて圧痛を証明する耳鳴に対して有効であることを報告した。更にGON-Bにより軽快,消失する耳鳴を頸性耳鳴と呼んだ。

耳鳴の随伴症状の傾向を知ることは問診の上で重要である。この結果を表5に示す。著効・有効群では頭痛,頭重感,肩こり,首すじのこりが最も多く92%に認められた。しかし無効群では31%に訴えられたに過ぎない。次いで著効・有効群ではめまい(感)を61%に認め,以下眼のチラチラ感,かすむ,眼痛,悪心,嘔気,耳閉塞感,手足のしびれ感,胸部圧迫感,動悸の順であつた。これらは頸部症候群でしばしば訴えられる症候である。一方無効群ではめまい(感)が最も多く,34%に認められたが,著効,有効群に比べて随伴症状を訴える頻度が少ない。なお難聴感に関しては別途に扱つたので除外した。

1)自覚的耳鳴および頭鳴症例330例にGON-Bを施行し,臨床的な面から検討した。
2)GON-Bは自覚的に頭痛,頭重感,肩こり,首すじのこりを随伴し,時にめまい(感),眼のチラチラ感,悪心,嘔気などを随伴し,他覚的にGONの走行に圧痛を証明する耳鳴症例に効果を認めた。
4)GON-Bにより軽快,消失する耳鳴を“頸性耳鳴”と称した。GON-Bにより軽快するがなお残存し固定化した耳鳴および不変性の耳鳴は“他の原因による耳鳴”である。
5) 頸性耳鳴は難聴の有無, 性状および程度に関係なく存在する。無難聴性耳鳴の多数は頸性耳鳴であった。

この頸性耳鳴の随伴症状は、先にお忘れなくと念を押した地震耳鳴りの随伴症状と酷似し、さらに、電磁波過敏症が訴える症状と酷似していることが分かりました。
ですので、地震耳鳴りは”無難聴耳鳴り”の中でも”頸性耳鳴”に分類されるものかもしれません。
じゃあそもそも地震耳鳴りじゃなくて、頸性耳鳴なんじゃないの?って思われるかもしれませんが、私は勿論その逆を主張します。

つまり、『頸性耳鳴は本当のところ地震耳鳴に違いない』と。

上記文献では頸部に圧痛が他覚され大後頭神経ブロック(GON-B)が効いたので頸性耳鳴と呼び、主原因は神経性であるとしております。
電磁波の生体作用を調べた結果、神経に作用することが医学的に解明されており、その原理を利用して磁気治療器が実用化されています。詳しくは別トピック『地震耳鳴りを科学的に説明します』をご確認願います。
また、その副作用として頭痛を引き起こします。血行障害を起こす原因になっています。ということは肩こりなんて平気で起こします。詳しくは別トピック『研究事実 頭痛と電磁波』をご確認願います。
どうでもよい情報ですが、私も慢性化していて既に自覚はないのですが、かなりの肩こりらしいです。

ということで、頸性耳鳴は神経性で、神経に作用する電磁波が要因で、その電磁波の発信源は地震源と考える次第です。
無難聴耳鳴りの中でもこの頸性耳鳴りこそが地震耳鳴りの最有力候補です。

 

実はこの無難聴耳鳴りと似た症状が他にもあります。
一つは自発耳音響放射(SOAE)です。SOAEについては下記をご確認ください。

『自発耳音響放射 (SOAE )について』
労働福祉事業団東北労災病院耳鼻咽喉科
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasj/50/9/50_KJ00001457022/_pdf

そしてもう一つは”無響室内耳鳴”と呼ばれます。こちらは正しく静かな部屋で聞こえる”シーン”を指します。健常者の約7割の人が感じています。

『無響室内耳鳴に関する神経耳科学的研究』
鹿児島大学医学部耳鼻咽喉科学教室
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibirinsuppl1986/1988/Supplement26/1988_32/_pdf/-char/ja

上記文献では、無響室内耳鳴と自発耳音響放射、および、無難聴耳鳴が明確に区別されていないことが記されていますが、”無難聴耳鳴と無響室内耳鳴の周波数分布様式が互いに類似していることから,両者の関係について考察を加えた報告もみられる – 無難聴性耳鳴には無響室内耳鳴と同様の発症機序を持つものが含まれている可能性が高いことが示唆される. “という記述もあります。

いずれにしましても、これら3つの耳鳴(無響室内耳鳴、自発耳音響放射、無難聴耳鳴)は病気として診断されないという事実があります。
実際、Twitterで非常によくある話ですが、耳鳴りや眩暈が頻発して耳鼻科を受診しても、診断結果が「異常ありませんね。ストレスでしょ。」とお医者さんにあっけなく片付けられてしまう場合があります。
という訳で、一般に地震耳は病気認定されません。つまり保険が効かないのです(それは知りません)。
余談ですが、Twitter情報では『地震で耳鳴りがする場合もある』と仰る先進的なお医者さんも実在するそうです。

地震耳の診断

上記を踏まえ、地震耳の判断基準を紹介します。非常に簡単です。
耳鳴りが煩いなど耳の調子が悪いけれども病院では異常なしと診断された人は地震耳の可能性大と考えています。
そうすると、耳鳴り人口が20%で、治療が必要なのは僅かに数%だそうなので、耳鳴りがする人、即イコール、地震耳という判断になります。
おそらく、殆どの人が自身の耳鳴りと地震の関係に気がついていないだけなのだと思います。
治療が不要な耳鳴り症状があり、あの自覚があってもなくても地震耳ですよ。

日本のTwitterユーザーだけでも地震耳自覚者は10000人以上存在してますので(実際に2ヶ月かけて探した結果です)、自覚は誤認だということを証明することの方がむしろ大変な状況になっています。(しかも、地震耳鳴りハザードマップはそれなりの予測精度で地震を予期している事実もあります。)
これもTwitterで調べた結果ですが、何らかの耳の病歴がある人は、その治療に伴って地震耳に目覚めた人が多いです。おそらく神経系の繋がりが変化したのでしょう。

日本だけ、と言いましたが、実は世界にもワンサカいます。下記サイトで集っているみたいです。私は内容確認はしてません。英語読むの大変なので。

『Earthquake Epicenter Forum』
http://www.earthquakeepicenterforum.com/index.php?board=6.0

おさらいしますと、医学的に異常が認められない健康体なのに、原因不明の突発的な耳鳴りキーンや持続性で煩い耳鳴りシーンを感じている人は、地震耳です。無難聴性耳鳴、もしくは、頸性耳鳴が地震耳鳴の最有力候補です。総じて、耳鳴りがする人はほぼ全員、地震耳です。

どうでしょう、地震耳鳴りの医学的分類がなんとなく明確になったでしょうか?是非とも掛かりつけのお医者さんに質問してみてください。きっと怪訝な顔をされることでしょう!

地震耳鳴りについて、それでも信じられない読者は是非続きをお読みくださいませ。

地震耳を科学的に説明します

科学的事実だけを用いて地震耳鳴りの真相に迫ります。裏付けとなり得る科学的事実はゴロゴロ転がっているのです。全て出所が明らかな学術的文献に基づいています。リンクを貼っていますが、難しいものもありますので必ずしも読む必要はございません。前半のダイジェストはさらさらっと読めますので、是非ご一読を。

地震耳の科学的根拠ダイジェスト

■電磁波を頭にあてると、受信機なしで電磁波を音として直に聞くことができます。
『マイクロ波聴覚効果』
発見後しばらくは軍事技術として秘匿されました。

東京大学 https://goo.gl/chUC1z

「かりかり」「ちゅうちゅう」「ブーン」と聞こえます。

 

■同様に電磁波を頭にあてると、目を閉じていても光のちらつきを知覚します。
『磁気閃光現象』
電磁波を浴びることで体内に発生した電流が網膜を刺激します。

東京都立大学 https://goo.gl/Pj3CZE
鉄道総研 https://goo.gl/waZYgN

 

■人体が電磁波を浴びたとき体内には電気が流れます。
『人体内誘導電流』

電力中央研究所 https://goo.gl/mqc97v
環境省 https://goo.gl/U8SvFC
国際非電離放射線防護委員会 https://goo.gl/VG361G

したがって、表面電荷の知覚、神経および筋組織の直接刺激、網膜閃光現象の誘発は十分に確立されており、指針の根拠として利用できる。それに加えて、視覚処理と運動との協調などの脳機能が、誘導電界による一過性の影響を受けることがあることを示す間接的な科学的証拠がある。—低周波の電界へのばく露は、表面電荷作用による、十分に明らかにされている生物学的反応を引き起こす。

つまり、電波を浴びて体内に電気が流れるということです。

 

■人体内誘導電流の原理を利用した医療機器は以前から実用化されています。TMS(経頭蓋磁気刺激法)です。

『2.反復性経頭蓋磁気刺激法(rTMS)の気分障害に対する治療応用』
神奈川県立精神医療センター 芹香病院
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsbpjjpp/22/3/22_181/_pdf/-char/ja

 

■目に光を感じるだけではありません。鼓膜近くに電極を置いて電気刺激を与えると高い音が聞こえます。
この現象は『電気的聴覚反応』または『電気聴覚』または、
『電気刺激誘発耳音響放射 EEOAE (electrically evoked otoacoustic emissions)』と呼ばれます。

これは医療関係者しか知らないでしょう。

東京大学 https://goo.gl/iDaPQx
東京大学 https://goo.gl/VsShqZ

人間の内耳へ通電すると下表の通り「ピー」「キーン」と聞こえるそうです。これはもう耳鳴りですね。耳圧迫感や痛みも。

■少々古い文献ですが決定的な記述がありました。
耳鳴りのある人はこの電気聴覚によって聞こえる音と、普段の耳鳴りを区別することが出来ないそうです。下記の文献内を”耳鳴”で検索してみてください。

『病的聽器の交流電氣刺戟による聽覺作用に關する研究』
東京大学学医学部耳鼻咽喉科学教室
https://goo.gl/yJiFFH

電気聴覚と耳鳴りは、きっと同じ原理なんでしょう。

 

■電磁波は日常生活に溢れています。
高圧鉄塔・電波塔の近く、IH調理器・ドライヤー・電子レンジ・携帯電話・病院にも。
長時間の携帯電話使用を避けることや、電子レンジに近付かないようにすることは常識ですね。

電磁界情報センター https://goo.gl/4QATPS

 

■電磁波の感じ方には個人差があります。
敏感に感じる人は、いわゆる電磁波過敏症です。

北里研究所病院 https://goo.gl/1oupib

国際非電離放射線防護委員会 https://goo.gl/VG361G

現在の科学的文献から得られる結論
神経行動学:低周波の電界へのばく露は、表面電荷作用による、知覚から不快感までの範囲の、十分に明らかにされている生物学的反応を引き起こす(Reilly
1998, 1999)。ボランティアの中で感受性の高い方から10 %の人における、50-60 Hz の直接知覚の閾値は 2 –5 kV m- 1 の範囲であり、 同 5 % の人が不快に感じるのは 15 – 20 kV m- 1である。人体から地面への火花放電による痛みは、5 kV m- 1電界中ではボランティアの7 % が感じる一方、10 kV m- 1電界中では約 50%が感じる。帯電物体から接地した人体への火花放電の閾値は物体の大きさに依存するため、個別の評価が必要である。

国際的には、感受性の高い人の存在が上記のように認められています。

 

■どのくらいの割合で電磁波に敏感な人がいるのでしょうか。興味深い調査結果があります。

MRIは強力磁界と電磁波を利用した医療用検査機器です。
検査業務従事者へのアンケート調査の結果、めまい、耳鳴り、頭痛、眠気、疲労感、筋肉の不随意収縮の症状が、10人に1人の割合で起こることが報告されました。

労働安全衛生総合研究所 https://goo.gl/WpBGJG

電磁波を敏感に感じる人は結構な人数で実在します。その人達の体には電磁波を浴びた時に電気が多く流れているのかもしれません。
症状が軽く自覚がないだけで、実はあなたも敏感体質なのかも。

 

■実は自然界にも電磁波が溢れています。
地震の発生前に電磁波が発生することは実証済みです。

岩石破壊時に『圧電効果』によって電磁波パルスが発生します。
つまり、強い電磁波が突然に広範囲で発射されるという自然現象があります。

電気通信大学 https://goo.gl/qvWFTP
東京大学 https://goo.gl/SGoYHv
中部大学 https://goo.gl/9qQqt2

 

というわけで、もしあなたが突然起こる耳鳴りや耳圧に悩んでいるとしたら、その原因は電磁波の可能性もあるということです。

あなたが感じる電磁波の出どころは電化製品でしょうか。
それとも地震源でしょうか。

地震源の場合は地震発生前後で症状に変化があります。
一度注意して観察してみてはいかがでしょうか。

でも、もし原因が電磁波らしくても、放っておかずに耳鼻科の受診をご検討ください。手遅れになる怖い病気もあるそうなので。

では、おだいじに。

 <ダイジェストはここまで>

では、少し整理したいと思います。

地震耳鳴りの正体は下記が複合した現象だと考えています。

①地震活動に伴って震源から電磁波が放射される。
②人間の身体がアンテナとなって電磁波を受信し、身体に電気が流れる。
③その電気が内耳に流れ込み耳鳴りとして聞こえる。

ダイジェストの方で研究論文を紹介した通り、上記のそれぞれは科学的に証明されており、それぞれに名前が付いています。

①地震電磁気現象
②人体内誘導電流
③電気聴覚

ここで、②と③は誰の身体でも起こる現象です。実験からは誰でも身体に電気が流れますし、誰でも電気聴覚があることが分かっています。しかし、②から③の伝達経路には個人差があると考えられます。全ての人が耳鳴り症状を持つ訳ではありません。一般に耳鳴りは全人口の2割合でしか生じないと言われていますが、地震耳ウンヌンの前にそれこそが個人差で、その個人差の本質部分は電磁波過敏体質と関係があると考えます。(私は病気認定されない耳鳴り持ちの人は全て地震耳だと考えています。)

そこで、「電磁波過敏体質=電気伝導性の高い身体の持ち主」と考えると、②から③の伝達経路が繋がり、すなわち、電気が内耳まで到達して、耳鳴りがするのだろうと容易に想像がつきます。そう思いませんか?

ただし、電磁波過敏症については意図的なのか何なのか、医学的に未解明かつ研究が進んでいない様子なので、決め手に欠くのが現状です。

まとめますと、地震耳鳴りの正体は下記の4つが複合した現象だと考えています。

①地震電磁気現象
②人体内誘導電流
③電気聴覚
④電磁波過敏体質(電気良導体質?)← これだけ未解明

 

地震耳鳴りの科学的根拠

実はここからが本題です。
地震耳鳴りの本質を理解するため、以下では②人体内誘導電流と③電気聴覚について深く掘り下げてみることにしました。
ここまでの記述では紹介していない新事実が登場します。詳しく知りたい人は是非読んでみてください。

耳鳴りは蝸牛神経の異常放電

ダイジェストで記したとおり、内耳に電気を流すと耳鳴りを感じます。それは電気聴覚または電気刺激誘発耳音響放射と呼ばれる現象です。動物実験だけでなく人間でも確認されて確認されています。
では、電気を流さない状態で普段聞いている耳鳴りは何故聞こえるのかについて調べていたところ、耳鳴りの本態についての研究文献に答えを見つけました。

総じて、耳鳴りは聴覚神経の異常興奮で起こり、興奮とは異常な電気的放電現象を意味する、と考察されています。

『耳鳴の基礎的研究』
滋賀医科大学耳鼻咽喉科学教室
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibirin1925/76/10special1/76_10special1_2795/_pdf/-char/ja

1)耳鳴の本態は最終的には聴領野に投影される聴覚路の異常興奮として捉えられるが,その原因は聴覚路1次ニューロンの異常興奮のみならず,中枢制御系が関与した高次ニューロンの異常興奮も原因となりうる.
2)耳鳴の内耳要因は,従来より基底膜変位,鼓室階の高K化,損傷電位,血管雑音やブラウン運動等の内耳雑音などが上げられて来たが,最近発見されたCochlearEchoも重要な一因に成り得ると思われた.
3)NaCl結晶正円窓負荷は3例中2例に蝸牛自発放電の増大を,1例に減少をもたらした.これらの異常自発放電は耳鳴の原因となりうると考えた.

上記は近年の耳鳴り研究においてかなりメジャーな要因考察です。

普通の耳鳴りが電気的な要因で生じているので、外部環境から電気が流れてくれば、勿論、耳鳴り(電気聴覚)が生じる訳です。とても自然な話です。

この自然な話を、自明な各種研究事実を繋ぎ合わせることで、案外、自然に説明が出来ることがわかりました。

 

磁気が神経内に電気を流す:人体内誘導電流

ご存知の通り、人間の運動や思考も電気仕掛けです。運動神経は分かりやすいのですが、電気が瞬時に神経内を走り、指先が動くことで、今こうして私がキーボードを叩くことが出来ている訳です。
神経には電気が通ること、つまり、電気伝導性が高いということで、ひっくり返すと、電磁波や磁気の影響を受けない訳がないじゃないですか、ということです。

実際に磁気パルスを身体に照射する基礎的実験と解析をまとめた文献を見つけました。

『生体内組織の不均一性のパルス磁気刺激に及ぼす影響』
鹿児島大学工学部
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ieejfms1990/121/12/121_12_1079/_pdf/-char/ja

磁気を作用させる方向で電気刺激の強さが変わります。神経内を流れる電気の量が変わるのです。磁気の向きで。

人体内誘導電流の原理を利用した医療機器 TMS(経頭蓋磁気刺激法)についての詳しい説明資料を紹介します。

『2.反復性経頭蓋磁気刺激法(rTMS)の気分障害に対する治療応用』
神奈川県立精神医療センター 芹香病院
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsbpjjpp/22/3/22_181/_pdf/-char/ja

TMSの原理である電磁誘導(electromagnetic induction)は,1831年,英国の科学者Michael Faradayによって発表された。コイルに電流が流れると磁場が生じるが,コイルに流れる電流が急速に変化すると,磁束もそれだけ大きく変動する。このような変動磁場の環境下におかれたコイルなどの導体に電位差(電圧)が生じる現象が電磁誘導であり,この際に発生する電流を誘導電流(渦電流)という。磁束変化が大きいほど大きな起電力が生じる(ファラデーの法則)。電磁誘導は発電機や変圧器からIH(inductionheating)クッキングヒーターまで多くの電気機器の動作原理となっている。
TMS においては,頭皮上に置かれた刺激コイルにごく短時間で大きな電圧をかけて急速(100 μ s程度の立ち上がり)に電流を流して変動磁場を発生させる。変動磁場の影響下にある大脳皮質がコンデンサのように振る舞い,刺激コイルに流した電流とは逆向き(磁場の変化を打ち消そうとする方向)の誘導電流(渦電流)が刺激コイルの直下に生じて,神経細胞を電気刺激して活動電位が生じるのである。つまり,磁気刺激装置で生み出される電気エネルギーを刺激コイルで磁気エネルギーに変換して,脳組織内で誘導された渦電流で神経細胞を電気刺激するという仕組みである。

尚、強い磁気を用いるMRIは被験者に耳鳴りを引き起こすことが確認されていますが、TMSやrTMSは数十Hz以下の周波数で磁気刺激を作用させるもので、TMS治療自体が被験者に耳鳴りを引き起こすことは確認されていません。これは電気聴覚実験における耳鳴り周波数(およそ1kHz)よりも非常に低いためだと考えられます。

逆に、このTMSは耳鳴の治療に効果があることが把握されています。

『経頭蓋磁気刺激による耳鳴治療』
慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室
https://www.jstage.jst.go.jp/article/orltokyo/54/5/54_258/_pdf/-char/ja

耳鳴治療としての TMS の将来展望
耳鳴の中枢説が提唱されるなかで,中枢神経系の興奮性を制御できる rTMS により耳鳴が抑制されることが期待 さ れ,多くの検討がなされてきた13,14)
。しかし,今回まとめたように rTMS による耳鳴抑制は一過性かつ部分的であり,耳鳴の根治的治療法として広く臨床応用されるためにはその効果は不十分であるといわざるを得ない。しかし,一方で一定の耳鳴抑制効果を有することも事実であり,今後その効果をさらに確実にするための検討を重ねる価値はあるだろう。

『聴覚障害における聴覚伝導路の可塑性に関する研究』
独立行政法人国立病院機構東京医療センター(臨床研究センター)
慶應義塾大学
https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-22791627/22791627seika.pdf

研究概要
聴覚伝導路の可塑性を調べるため、反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)を用いて臨床および基礎研究を行った。臨床研究では慢性耳鳴患者を対象とし、左大脳聴覚野にrTMS治療を行い、耳鳴が有意に改善する結果が認められた。基礎研究では、動物モデルを用いてrTMS聴覚野刺激を加え、その聴覚伝導路の可塑性をImmediate early genes(IEGs)の変化で組織学的に調べた

 

“磁気には耳鳴抑制効果がある”をひっくり返すと、”磁気は耳鳴りの原因となる”、を意味すると私は単純に考えます。

皆様はオーバードースという言葉をご存知でしょうか。(私は知りませんでした。)
所謂、医薬品の過剰摂取のことを意味します。年間数万人が亡くなっているそうです。

『オーバードース』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BC%E3%82%B9

医薬品は適量(少量)摂取ならば文字通り薬になりますが、多量摂取ならば毒になります。

磁気や電磁波についても同様でしょう。
医療にも用いられる磁気は、適量ならば治療効果を示しますが、度を過ぎる無効または有害化します。
私たちの耳鳴りは、度を過ぎて感受している状態、つまり、電磁波過敏状態にあるが故の症状と考えられます。

実際、磁気や電磁波が多量の場合は人体へ悪影響があることを調査し、WHOは暴露量の上限値を定めています。

磁場暴露の国際基準

電磁界が生体へ影響すると言う事実は国際的には公表されていて、WHOは生体へ影響のない電磁波の上限値を定めています。その中に”神経系”も含まれていることが分かります。

『電磁界環境に対する安全性に関する調査研究の現状』
東京大学医学部

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhps1966/29/3/29_3_264/_pdf/-char/ja


更には冒頭ダイジェストで紹介したとおり、電磁波を用いるMRIでは耳鳴りがする事実が報告されています。
適量の電磁波は治療効果があるが、そうでない電磁波は健康に影響を及ぼすことが明らかとなっています。

蝸牛神経に接続する神経

さて、改めて、耳鳴りの原因は蝸牛神経(中枢神経も)の異常放電だと考えられています。では、磁気による誘導電流が直接的に蝸牛神経に発生するのでしょうか。
誘導電流が直接的に蝸牛神経に作用する研究事実が報告されていれば、これ以上の説明は不要なのですが、残念ながら見つかりませんでした。
ということで考察は続きます。

近年、蝸牛神経は顔面の大部分を覆っているある神経と繋がっていることが報告されました。

『顔面神経下顎縁枝刺激 による耳鳴の抑制』
佐藤耳鼻咽喉科
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibirin1925/98/11/98_11_837/_pdf

これらの自己受容器からの中枢径路については三叉神経を経由するという説11),また三叉神経一顔面神経の交通枝を経由するという説12)があるが,顔面表情筋からの求心性インパルスは三叉神経主知覚核に達しているという13).一方,三叉神経と蝸牛神経との間にも神経径路が存在することがいくつかの論文によって示されている.Shoreら14)によればモルモットで神経路トレース法によって三叉神経節が蝸牛神経核や上オリーブ核を神経支配しているという.

『微細突起皮膚刺激療法が奏功した体性耳鳴の 1 例』
国際医療福祉大学病院 耳鼻咽喉科
https://www.jstage.jst.go.jp/article/audiology/59/5/59_491/_pdf/-char/ja

また、Kaltenbach は耳鳴動物モデルで蛍光タンパク抗体法を用いた可視化によって、蝸牛神経核レベルにおいて聴神経と三叉神経の機能的接続(神経可塑性の発現)の存在を確認し報告している2)。

『顎関節症患者 における自発耳音響放射の波形分析』
日本大学松戸歯学部顎咬合機能治療学講座
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sgf1994/14/1/14_1_33/_pdf

近年,vassら4)により三叉神経節と蝸牛前庭膨大部稜との神経接続が組織学的に確認され,三叉神経節から蝸牛基底回転への感覚投射が報告される一方,体性感覚神経核の異常感覚が蝸牛神経核への投射5)や三叉神経節と上オリーブ核との神経接続6)の報告は,いずれも顎関節障害の神経機能異常が蝸牛や蝸牛神経核への投射の可能性を強く示唆している.交叉性オリーブ蝸牛束が遠心性に蝸牛機械系を制御している7)ことから,三叉神経の交叉性オリーブ蝸牛束への投射は最新の耳科学的関心である8).従来,顎関節や咬合機能の異常に対する神経機能評価の指標はみあたらないが,三叉神経節と蝸牛4),上オリーブ核6)あるいは交叉性オリーブ蝸牛束7,8)の関係からみて,蝸牛神経を判断指標とした顎機能評価の可能性が強く示唆される.

その三叉神経とは下図における黄色い神経です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E5%8F%89%E7%A5%9E%E7%B5%8C

Gray778 Trigeminal ja.png
この三叉神経が内耳神経(蝸牛神経)と接続されている訳です。まるでアンテナみたいですね。

余談ですが、私の実体験として、顎を牛のように横へスライドさせたときに静かな所で聞こえる持続性耳鳴りの音が変化するのを感じます。また、突発的な耳鳴りを感じるとき、その直前に顔表面が帯電する感覚があります。
それもその筈、三叉神経が顎にも、顔表面にも繋がっているからで、つまり、この三叉神経がアンテナの働きをして磁気(電磁波)をキャッチして誘導電流が発生し、この三叉神経に繋がる蝸牛神経へ電気が流入するため、蝸牛神経の異常放電となって耳鳴りが起こる、と理解できます。
電磁波は神経に作用すること、すなわち電気的興奮を引き起こすこと、すなわち人体誘導電流現象が確認されていますので、面積的に広い三叉神経において電流が発生すれば、仮に蝸牛神経に電流が発生しなくとも、三叉神経からの電気流入によって耳鳴り(電気聴覚)は引き起こされることでしょう。

【要点】蝸牛神経の異常放電が耳鳴りの原因と目されており、磁気が耳鳴治療にも有効である事実は逆に磁気が耳鳴りの原因であることも意味します。電磁波を浴びた時、神経内に誘導電流が発生します。具体的には、三叉神経で発生した電気が蝸牛神経に流れ込み、蝸牛神経の異常放電(電気聴覚)による耳鳴りが起こっていると考えられます。

まだ続きます。

血液にも電流が発生する

神経だけでなく、血流に磁場をかけると電気が発生する事実を見つけました。なんとこれも昔から実用化されている医療機器です。

『体外からの電磁式血流測定』
産業安全研究所 上智大学理工学部
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmbe1963/8/6/8_6_444/_pdf/-char/ja

2.流量と起電力
血管に体外から磁場を加えると血流に比例した起電力が発生し,皮膚表面にも血流に比例した電位が現われる。ここではまず皮膚上の電位分布と血流の関係を求める。生体は構造的にも電気的にもきわめて複雑で,その構成要素や分布状態,形状は個体によりまた部位により著しく異なる。また導電度が方向により異なる組織もあるので,血流により皮膚上に現われる起電力は組織の方向の影響まで受けることになる。したがって,生体に磁場を加えたときに血流により発生する起電力が,皮膚表面の2つの電極間の電位差にどのように寄与するかを,一般的に解析することは不可能である。しかし,生体を非常に単純なモデルで置き換えて解析しても種々の見通しが得られるので,その結果は大変有用である。ここでは生体を半無限の均一導体と考え,血管壁を考慮しない場合と考慮する場合について解析を行なった。

『日本光電 電磁血流計 MFV-3000』
http://www.nihonkohden.co.jp/iryo/documents_old/pdf/H002723B.pdf

『電磁血流計とその応用』
上智大学理工学部
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sicejl1962/9/9/9_9_643/_pdf/-char/ja

生体が磁場を浴びると、神経だけでなく血液にも電気が発生するという事実が明確になりました。そして、発生した電気は皮膚表面に現れます。

ここで、冒頭ダイジェストで紹介した文献を再掲載します。

国際非電離放射線防護委員会 https://goo.gl/VG361G

現在の科学的文献から得られる結論
神経行動学:低周波の電界へのばく露は、表面電荷作用による、知覚から不快感までの範囲の、十分に明らかにされている生物学的反応を引き起こす(Reilly 1998, 1999)。ボランティアの中で感受性の高い方から10 %の人における、50-60 Hz の直接知覚の閾値は 2 –5 kV m- 1 の範囲であり、 同 5 % の人が不快に感じるのは 15 – 20 kV m- 1である。人体から地面への火花放電による痛みは、5 kV m- 1電界中ではボランティアの7 % が感じる一方、10 kV m- 1電界中では約 50%が感じる。帯電物体から接地した人体への火花放電の閾値は物体の大きさに依存するため、個別の評価が必要である。

表面電荷作用とは皮膚表面に電気が現れる現象を指し、それを知覚し不快に感じる人間ボランティアが実在することが説明されています。
また、皮膚表面電気の知覚感受性には個人差があることが説明されています。
この個人差を更に調べてみました。

『電撃危険性と危険限界』
産業安全研究所
https://www.jniosh.go.jp/publication/doc/td/SD-70-1.pdf

第2章 電撃電流の大きさと人体への生理的影響

電流が人体に流れた場合には、その大きさにより、種々の生理的影響が現れる。人体の生理的反応に関する実験データはあ、当然個人差によるバラツキが生じるが、統計上の処理により、有意の結果が得られるものである。

 

2.1 感知電流(Perception current)
人体の通電電流の大きさがある値以下であればなんら通電されているという感覚はなく、この値をこえて電流値がだんだん増加して一定の値に達するとはじめて通電されていることを感じるようになる。この通電電流のことを感知電流と呼んでいる。

男子167名の平均で約1.1mAの電流を感知しましたが、上図の示すとおり、感知レベルにはかなりのバラツキがあります。
人間が電気を知覚する感度には個人差が大きいことが分かります。同文献では女子の感度は更に高いことが記述されています。

この個人差の原因を考察する上で、皮膚の電気抵抗の個人差を考慮に入れる必要があります。実際に、皮膚の厚さや他の因子によって皮膚電気抵抗に大きな個人差があることが記されています。

第3章 人体の電気抵抗

電撃の強さは、電撃時に人体に流れる電流によって決まるものであることは最初に述べたとおりであるが、実際の電源は定電圧になっているので、人体に流れる電流に制限を与え、電撃の危害の程度を左右するのはオームの法則により、通電回路の抵抗、なかんずく人体の電気抵抗である。そこで・・・。

 

3.1 人体各部の抵抗率
人体各部の抵抗率は、その器官の種類によって異なり、低電圧において測定したこれらの値を示すと表3-1のとおりである。

人体の電気抵抗の中で、皮膚のもつ大きさは、表3-1で示したように非常に大きいが、工具をもって作業する作業者の手の場合のように堅い皮膚で10,000Ω位、事務労働者の手の場合のように柔らかい皮膚で、約1000Ωと、皮膚の抵抗はかなり大幅に変動する。また、B.E.~や芹沢の研究によると、手の甲、あご、ほほ、すねには、電気抵抗がとくに小さい皮電点と称せられる部分があるといわれる。この皮電点の大きさは1~2mm^2程度であるが、電気刺激によって、神経が異常に興奮して、多量の皮脂が分泌して、その部分の電気抵抗を周囲の1/10程度に小さくするされている。

皮膚電気抵抗の個人差はなんと約10倍あるそうです。これだけ差があると、電気を知覚する感度が人それぞれ違っていても当然でしょう。皮膚が電気を感覚神経まで伝えないのであれば、人は勿論その電気を知覚できない訳ですから。
皮膚の電気抵抗の個人差が電気を知覚する感度の個人差に関係していることは間違いありません。
そして、この個人差こそが電磁波過敏症の正体だと私は考える次第です。

更に興味深いことに、人体の部位によって特に電気抵抗が小さい点;皮電点なるものが存在するという事実です。具体的には顎と頬にはこの皮電点が存在します。下記の用語解説において、皮電点は良導点とも呼ばれています。

皮膚電気抵抗
https://kotobank.jp/word/%E7%9A%AE%E8%86%9A%E9%9B%BB%E6%B0%97%E6%8A%B5%E6%8A%97-1582241

皮膚に電流を通じたとき、体表部位に生ずる電気抵抗をいう。皮膚に弱い電流を流すと、電流は、発汗しているときにはおもに汗腺(かんせん)を通り、発汗していないときは毛嚢(もうのう)(毛包)腔(くう)を通るとされる。この毛嚢と交感神経系との関係に焦点を当ててみると、発汗していないときは皮膚の電気抵抗は減弱するが、交感神経の興奮が高まると立毛筋が収縮し、皮脂の分泌が促進され、電流の流れがよくなる。人体の皮膚上には、こうした電流の流れやすい点状部位があり、その大きさはほぼ母指頭大である。また、この点状部位を線状に結ぶと、電流の流れやすい絡状のパターンが描ける。京都大学生理学教室では、この絡状パターンを良導絡、点状部位を良導点と名づけ、それぞれが内臓機能と密接に関係するとした。その後、中谷義雄(よしお)は、良導絡・良導点は古来の「臓腑(ぞうふ)と経絡経穴現象」と深くかかわると述べ、「良導絡治療」という新しい鍼灸(しんきゅう)治療を提唱した。この良導絡・良導点の探索用器具をノイロメーターとよぶ。
これに対して、金沢大学病理学教室(石川太刀雄(たちお)教授)は、「皮膚‐血管反射」の理論を基に、皮膚の電気抵抗の減弱点を次のように説明した。すなわち、「脊髄(せきずい)分節‐皮膚節」を介して、内臓の異常が皮膚の細小動脈の血管調節機構に投影する結果、血管収縮・皮膚の栄養障害―滲出(しんしゅつ)性変化(水腫(すいしゅ))―半壊死(えし)が出現し、減弱点となるというのである。石川は、減弱点を皮電点とよび、その大きさは0.5ミリ程度とした。そして、皮電点は経絡経穴現象とよく似た部位に現れやすいが、漢方古典の説く理論とは一致しないという。この皮電点探索のための計器を皮電計とよび、臨床的に広く活用されている。[芹澤勝助]

この皮電点,良導点は経絡経穴現象と密接に関係があることを指摘しました。経絡経穴とは東洋医学のツボのことです。

経穴 Wikipediaより
経穴は、もとは中国の中医学に由来し経験的な知見により見出されたものである。重要な神経・血管・筋走行上に位置したり体性-内臓反射等で医学的関連があり、現在ではWHOにおいても治療効果が認められている。(中略)
経穴の場所の多くは関節、筋溝、腱上、腱下、骨縁、骨端、骨孔、動脈の上や静脈の上、神経の上部にあたる部分に存在しており、実際に取穴した際に指頭を使って経穴部位を確認する。疾病の際にその部分に様々な病態変化が起きるので指頭で探ることにより圧痛があったり、特異な響きが出ることがある。これを内臓皮膚体表反射という。逆に鍼灸等を用いて刺激することにより治療を行ったときに出る現象を皮膚体表内臓反射という。

特筆すべきは、ツボ(良導点とほぼ一致)の配置は上述の通り神経網の配置と相関があることが明らかとなっています。

現代医療は西洋医学が主流です。しかし、中国4000年の歴史を侮ってはいけません。鍼やお灸やその他の東洋医学の治療効果は言うまでもないことでしょう。
ここではツボと神経の関係性について、三叉神経痛の治療例を以下に紹介します。

『三叉神経痛と良導絡』
久留米大学麻酔科
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ryodoraku1971/14/2/14_2_15/_pdf/-char/ja

今回我々は1984年1月より10月までに久留米大学麻酔科を受診した三叉神経痛患者ユ0名を無作為に選び、ハリ治療を行ったが初診時と最終治療日にそれぞれ測定を行い、そのパターンの変化を検討した。また治療経過中の1日に施術前と施術直後の測定も行い検討した。(中略)
治療穴は主に顔面部では太陽、擬竹、四白、下関、爽承漿、その他瞳子膠、顧膠、巨膠、頬車、大迎、聴会、印堂で顔面部以外では合谷、内庭、太衝、足三里、外関、太難、風池に置針した。

三叉神経痛の治療で紹介されたツボ(良導点とほぼ一致)の配置を三叉神経図とあわせて以下に記します。

リラクゼーション整体 ツボゲッチューりらく屋
https://riraseko.exblog.jp/tags/%E4%B8%89%E5%8F%89%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%97%9B/

Gray778 Trigeminal ja.png

 

このツボは良導点であり、皮膚表面において電気抵抗が非常に小さく、電気が10倍流れるポイントです。
そして、そのポイントの奥では神経に繋がっています。
つまり、皮膚表面の電気はツボを通って神経に伝達されることになります。汗をかくシーズンの方が通電しやすいことが知られています。

という訳で、神経に誘導電流が生じますが、皮膚表面にも電気が生じ、それが神経と接続する低電気抵抗の経路が存在します。
電気は確実に三叉神経および蝸牛神経に到達します。

 

【要点】

磁気を人体に浴びせた時、電磁誘導の原理によって人体内誘導電流が発生します。
発生する電気は神経および皮膚表面に現れます。

皮膚表面の電気を知覚する感度は個人差があります。
(たぶんこれが電磁波過敏症で、皮膚の電気抵抗の個人差と関係している。)

皮膚表面の電気はツボを通って三叉神経に伝達されます。
そして三叉神経に直接生じていた電気と合流します。

三叉神経は蝸牛神経と繋がっていることが確認されていますので、三叉神経から蝸牛神経へ電気が伝わります。
蝸牛神経が通電したとき、蝸牛神経の異常放電現象(電気聴覚)が起こり、耳鳴りが生じます。

 

上記は全て研究事実を繋ぎ合せただけの推論ですが、それほど無理がない説明だと思います。
後はどこぞの名のある専門家が実証するだけ。いかがですか。イグノーベル賞?

地震の電磁気現象事実と、それに伴う耳鳴りについての考察は「7)地震の前兆的な耳鳴りの特徴(定性的評価)」をご確認願います。